邑南そばとは about Ohnan-SOBA

邑南そばとは

日本で使われるそばの8割程度は外国産が占めており、国産のものも収量が多くなるよう品種改良されたそばが北海道などを中心に栽培されています。

元来、在来種そばは、米作りには適さない山間地等で、地域の農家が長年かかって守り育て、その地方に適応したものです。在来品種のそばの生産量はごく僅かで、一部のそば店などが農家との契約栽培によってのみ入手しているのが実情で、個人の消費者の手に届くことはほとんどありません。

A級グルメの町・邑南町では、地域の気候風土に合って守り育てられてき「在来種」の特徴を生かしたそばを提供します。

三瓶在来ソバ

三瓶在来ソバについて

石見の国の三瓶の在来種である「三瓶ソバ」は、品種改良されることなく、昔から石見の国に自生して長い間その自然風土に適応してきた固有種です。小粒で味香りが強く、「こだわりのそば屋」が欲しがる品種です。

三瓶在来ソバ

代表的な在来種としては、戸隠在来(長野)、奈川在来(長野〉、丸岡在来(福井)、新潟小ソバ、横田小ソバ(島根)の五つあり、「横田小ソバ」を産する出雲国の隣、石見の国には「三瓶ソバ」があるとの書籍(「そばの旅人(福原耕著、文芸社、2017)」)での記録もあります。「小粒で粘りがあると伝えられる」と書き添えられています。

また、小粒の在来種にはタンパク質と脂質が多く、特に脂質の多さはそばの香りの高さを示すものと考えられています。

東屋在来ソバ

東屋在来ソバについて

東屋在来ソバは、邑南町の旧石見町西部、狭隘な谷間に位置する日貫集落から、さらに急峻な小道を上がった山頂付近のわずかな赤土の農地で、昔ながらの手作業、ハデ天日干しの栽培が行われています。

邑南そばとは

玄ソバの形状は小粒で角(稜)がくっきりと立ち、粒の揃いが良く、こし、旨味に優れ、そば職人からは十割そばに適したソバとして評価されています。

町内のそば店で提供される「邑南そば」の定義は、以下のとおりです。

1.邑南町で栽培された在来品種(三瓶在来、東屋在来他)であること
2.うまみと香りを大切に、十割手打ちに適した収穫、調整,乾燥がされていること
3.邑南町のそば店が提供する地産地消のそばであること

千蓼庵御膳